福岡の理科実験塾:エジソン少年理数工房 

エジソン少年理数工房・責任者小松のひと言日記です。
実験ならではのおもしろさ


音実験は続きます。
レプリカ作りの後、真空フラスコの中の
スズの音が、外に聞こえるかどうかの実験です。

この実験自体はありふれたものですが、
フラスコ内の空気を追い出した後、
いつまでも残る蒸気をすばやく水滴に変え
真空状態を早く作ろうとして
フラスコを冷却すると
さあ大変!
なんとフラスコの内側から、ぶくぶくと
沸騰が始まるのです。


7年ほど前、これに出くわしたときは
本当に心臓がぱくぱくしたこと、よく憶えています。
「冷やすと沸騰する!なんだこりゃー」
というわけです。


知ってる限りのかたがたに真相究明を
願い出たところそれぞれの仕事柄が
しみたいろいろな回答が戻ってきました。

「一時的にバランスが崩れた」
は氷河山岳家の門田さん。
僅かなバランスミスも許されない立場がしのばれます。

「水やガラスにふくまれる潜熱の復活」
は初代発明クラブ会長の小野徹先生。
之なくしての納得はありえません。

「低圧のもとで100度以下で発生する蒸気を使っての
節約型スティーム」の必要性を解説するのは
仙台で安価なスティームストーブを訴える中島さん。

フラスコの冷却により一時的に低下した圧力も
潜熱によって再び上昇した熱で沸騰に
転じた現象は、解ってしまえば「なるほど」で
納得済みの1件になるのですが
やはり「実験ならでは」の面白さは魅力です。


写真は真空実験のデフォルメ図



作成日時2020/09/23 13:30:18